最後は残念と言うよりよくぞここまでと賞賛で一杯となりました。
元々、高校野球は余り好きではなかったのです。
理由はいくつか有りますが、一つは”いわゆる”スモールベースボールと言うやつです。
本来は堅実なきめ細かな戦術的野球を意味するのですが、高校野球はこの点を明らかに矮小化(スモールを”小さな”と誤解しているのでしょう)していて、一番嫌なのが無死一塁で必ず犠牲バントと言うやつ。
対して文理の野球は、バントを全くしない訳ではなかったのですが、それも強打を生かすための選択肢の一つ。
バントと決め込んだ相手は当然に前進守備を取り、強打でその頭を抜く。
その一方で、リードした場面で確実に追加点を狙ってバントを仕掛けます。
一番象徴的だったのが、確か三回戦だったと思いますが、十二点目をスクイズで取りに行った場面でした。
大差でリードした八回で、勝ちはほとんど動かないと思われた局面でしたが、それでも手を緩めない。
最終回に反撃を受けて二点返された事を見ても、決して最後まで油断してはいけないのです。
そして全く逆の立場だったのが今日の決勝戦。
大差で負けていた文理は最終回にまさに奇跡の粘りを見せて一点差まで詰め寄りました。
最後まで自分たちの野球を貫いた文理ナインに改めて賞賛を贈りたい。
最終回のあの場面、もし逆転負けしていたら、相手のエースは相当のトラウマを負ったでしょうねえ。
逆にあれで勝ってしまったら、文理ナインは変は自信を付けてしまって大変だったでしょう。
いずれにしても、あそこからあれだけ粘れるのは「信じれば叶わない事など無い」と信じられる若さ故なのでしょうねえ。
この年になると、素直にうらやましいです。
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