ロシアのメドベージェフ大統領が日本の制止を振り切って(実際に現政権がどの程度本気で止めに入ったかは不明ですが)北方領土に足を踏み入れました。
旧ソ連時代ですらあり得なかった事態ですが、あのころは良くも悪くも冷戦構造の抑制が効いていましたからね。
翻って現状は、日米同盟が揺らいでる上に、日中間での尖閣問題(断じて領土問題ではありません)がこじれています。
民主党政権が尖閣問題で弱腰を見せたことがロシアに付け入る隙を与えてしまったと言えます。
ロシア国民が北方領土にどれほどの関心を持っているのかは知りませんが、
昔っから強面の、よく言えば家父長的なリーダーを好む民族感情に訴える強烈な政治宣伝に成った事でしょう。
今さらですが、旧ソ連崩壊時が北方領土を取り返す絶好の機会でしたが、
当時の日本は外圧が揺るんで内部の政局が流動的でしたからねえ。
55年体制というのは、冷戦構造化でのある種の無風状態。
外交不在という点では、徳川時代の”鎖国”体制にも似ていました。
日本の外交というのはいつも一手遅れなんです。
[0回]
PR