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昨晩やっていた映画版の甲賀忍法帖について。

まず、戦いを宣告された弾正とお幻が普通に里に帰ってきてしまうこと。
原作はいつの間にか戦いが始まっていて、弦之介が知った時には既に味方は半分。
弦之介は恋人である朧の真意を掴めないままずるずると戦いに巻き込まれてしまうのですが。その部分の葛藤が全てカット。
年寄り二人は若い者に戦いを任せて傍観なのかと思ったら、
戦いのシーンを描かないままに相討ち。
これで、朧は渋々と戦いへ向かいますが、弦之介の方はそれでもまだ煮え切らない。
大御所の真意を質しに行く。と言ってメンバーを引き連れて(原作通り)駿府へ向かいます。

メンバーが原作より削られて五対五に成るのは致し方ない。
(厳密には統領二人が別枠で戦っているので六対六なのですが)
ビジュアル的にやばそうなキャラを外していった結果、小四郎が甲賀へ振り分けられたのもまあ良しとしましょう。
小四郎の能力はよく分かりませんでしたが、アクションそのものは悪くありません。
ただ、決定的なのが主人公二人の能力変更が…。
弦之介のそれは、多分”加速装置”でしょうか。これは原作通りだと本人のアクションが無いので良し。
朧の方は原作より能動的というか攻撃的で、それがキャラの違いにも成っていました。
朧の能力変更の所為で、天膳の死に方も大きく異なります。
天膳が普通に強いのに違和感を抱くのは、漫画版の(うっかりイメージの)所為でしょう。

最後の落ちは無い方が明らかに良かった。
と言うか、朧様が生き残ってしまうのでは本来のテーマから大きく外れてしまいます。

原作を知らずに見た人の感想が聞きたいところです。
映画を見た後で原作を読んでどう思ったかも。

章題に現れているようにあれは「ロミオとジュリエット」だった筈なのですが。

原作でも、弦之介は戦闘能力は高いのに最後まで何を考えているのか分からないキャラでした。
戦いを止めるでもなく、成り行き任せというか。
映画版の方も、他人任せなのは同じ。
恋人に全部押しつけて自分だけさっさと死んだ感が強い。
伊賀が勝つのは原作通りというか、史実縛りなので有る意味仕方がないのですが。

最後に両里を全滅させるつもりなら、統領二人を帰すべきじゃあ無かった。
原作では、里の一般民?は不戦の掟が解かれたことを知らないままだったはず。
知っていたにしては油断しすぎ。

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