知事というのは基本的に行政官であり、公務員的な事務処理能力が欠かせない。かといってそれだけでは知事になることは出来ないだろう。
要するに知事は官僚と政治家の両方の資質が求められる。事に依ると国会議員より難しい仕事かも知れない。国会議員が務まったからと行って知事が務まるとは限らない。
国会議員としてある程度の実績を残した人間なら、知事としてもある程度の力は発揮出来るだろう。
その一方で国会議員よりも地方の首長(政令市の市長も含む)の方が力が発揮出来ると言うタイプも居るだろう。
有能な行政官であるのに政治力が足りない(もっと具体的に言えば選挙で票が捕れない)為に知事に成れない人間が居るのは仕方ないが、より悲劇なのは選挙で票を取れるのに行政能力がまるで無い人間が知事になってしまうことだ。
既成政党がある程度機能していれば能力のある人間を上手く登用してやっていけるのだろうが、今のように政党離れが進むと単に人気のある、弁が立つだけの人間がトップに立って行政を混乱させてしまう。
戦前の知事の任命制というのもある意味で有効なのかも知れないと思う。その場合には公選によって選ばれた議会の監視機能がより重要となる。
トップダウン式の知事とボトムアップ型の議会によってバランスを取ることになるだろう。
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