歴史人口学によれば、ヨーロッパの前近代における都市の高い死亡率を指して都市=墓場説が提唱されている。
これは都市が不衛生であったことからしばしば疫病が蔓延した事による。
日本の都市は様々な要因からヨーロッパほどではないが、それでも都市の死亡率は周辺の農村よりも高く、外部からの人口流入によって都市が維持されていた。
人口が都市へ流れ込んで”消費”されることから蟻地獄と表現されている。
さて、近代になって公衆衛生の発達があって都市の死亡率は低下した。それが人口爆発の要因の一つであるが、都市のヒートアイランド現象により都市が再び墓場化し始めているのではないか。
熱中症による死亡者の続出はそんなことを考えさせる。
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