経済学に「共有地(コモンズ)の悲劇」と言う概念がある。
多数の人間が自由に利用出来る共有資源が乱獲によって枯渇してしまうと言う話なのだが、
実際の共有地では利用者は地域コミュニティ内に限定されるので、自ずと濫用は抑制される。
要するに互いの顔が分るような共同体では”ジャイアン”はなかなか生まれにくいと言うことだ。
この一見して架空のモノと思われた”悲劇”だが、インターネットの登場によりにわかに現実味を帯びてきた。
ネット環境はまさにワールドワイドで、理想的な共有地となった。
それでネット管理は性悪説に基づく法体系が求められる。
さて、エアコンの使用によって発生する都市の温暖化もこの「共有地の悲劇」で説明出来るのではないか。
エアコンは室内を冷やすが、その分熱気を外部へ放出する。
機械を動かす以上、その収支は全体の温度を上昇させる訳で、これが都市全体の温度を上昇させることになる。
無論、都市の温暖化はこれ以外にも舗装された道路の保温性とか、ビル群による放射冷却の抑制とか、様々な要因が絡むのだけど。
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