初の裁判員裁判が結審しました。
通例の八掛け(検察の求刑に対して八割の判決)というこれまでの先例を打ち破った、予想より重い刑が下されました。
これはまだ一審なので、刑が確定というわけではありませんが、
市民感覚が盛り込まれたこの結果は上級審でも無視できないでしょう。
結果については今回はたまたま重めに出ましたが、今後回を重ねるごとにばらつきが大きくなる事でしょう。
問題は前例に縛られて判で押したような判決しか出してこなかった司法なのですが、結局は裁判官公務員の一種である事の現れでしか有りません。
公務員にとって前例を破るというのは先輩の業績を否定すると言う事ですから、なかなか容易な事ではないのです。
しかし、裁判というのは個々に特殊な事例であり、情状酌量の余地が大きい仕事でもあります。
(多分、数をこなす過程で細かな違いをすくい取ると言う感性が麻痺してくるのだと思いますけど)
その意味で市民感覚という”外気”に触れさせる事は、今後の裁判制度に大きな変化をもたらす事でしょう。
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一般に司法試験というのは裁判官、検事、弁護士に共通して選抜するモノです。
これら法曹は共通の知識を要求されながら、異なる立場で裁判に携わる事になります。
法曹界は相互乗り入れを活発化し、三つの職を順繰り経験させるべきだと思います。
そうする事で立場を越えた経験、現実感覚を身につける事が出来るのではないでしょうか。
これは一般の公務員にも言える事で、一つの省庁だけを経験するのではなく、複数の省庁を渡り歩いて異なる立場からの視点を身につけるべきだと思います。
そうすれば、天下りをしなくても、外でも使える人材に成るでしょう。
(民と官では必要とされる技能が異なるので、優秀な公務員ほど民間では使えないのです)