人権と言う概念は近代になって生まれた。
と言うより人権意識の発露が近代の起点と言って良いのだろう。
そして人権を維持することが近代国家の存在意義となった。
言い換えると人権の及ぶ範囲が近代国家の境界線であったと言える。
この人権が国境を越えて及ぶようになったのは第二次大戦の後、アジアアフリカの植民地が独立を勝ち取っていく過程である。
さて本題だが、国境を越えた人権活動が盛んである。その一環として子供の命を守ろうと言う運動がある。
これは全くもって正しいのだが、それだけでは不十分では無いか。
生まれて間もない子供の命が救われたとして、その子供が成長して食べていける環境が無ければ単に死を先送りにしただけである。
そしてその部分に関して人権団体は全く言及していない。
単に食料を援助するだけでは対症療法にしかならないのだが。
人権を叫ぶなら、場合によっては内政干渉とも取れる活動にも手を染めないといけないのかもしれない。
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